『かがりび』

グループで活動をしていると度々、「かがりび」ってどういう意味ですかと聞かれます。

かがり火

篝火

ランタン

明かり

灯り

松明

古来の照明具の一つとして、主に屋外で用いられる。

そんなアイテムをグループの名称として使っています。

「時は平安、まだ夜の闇が今よりもオレンジがかった時代」

(藤田和日郎、うしおととら外伝より)

照明器具など全くなかった当時は、先にほのかに見える木の先端についた火の灯りを目印に人がめがけて行き、そして群れを成し、また一つ一つと篝火が灯されていく。

旅先でも、見知らぬ土地を夜の暗い中歩いていて、目的地の宿の灯りが見えるとどこかほっとしますよね。


また、外国の街中の風景で夜、雨に濡れた石畳に、オレンジがかった店先のランタンが淡く揺れてる。

そんな映像を見ると、この街での暮らしはどこかロマンチックなドラマに満ちているのかなぁなどと想いに耽ります。

今の時代の最先端のLED照明や、蛍光灯の白く広く照らしてくれる安全性の高い照度ももちろん良いのですが、

一本路地を入った先にある、仄暗い中に見え隠れする、どこか頼りなくも人間味のある灯りに、過去と未来を行き来するような感覚もまたいいですよね。

日々の暮らしの中の、時空旅行。


まだまだ、「かがりびです」と名乗るのはどこか気恥ずかしいのが今の正直な感想です。

それでも、街中の片隅に眩くぼんやりとした灯のもとに、一人また一人と集まれるような日常がこの街にできたらいいなと。

どうぞよろしくごひいきに。

河口湖リノベーションプロジェクトかがり火